Worldwide Bear

アラサーから海外移住を目指し、イギリス大学院留学を経てから現地のIT企業に就職しました。これまでの経験や海外就職のアドバイスをシェアしています。

【イギリス大学院出願】印象に残る志望動機書(Personal Statement)の書き方

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イギリスの大学院で修士号(Master's degree)を取りたいと決めたら、大学の出願に一番時間と精力をかけなければいけないのが出願動機書です。

 自分の能力が出願要項にある項目のどれかに満たさない場合も、この出願動機書で自分が一生懸命アピールできれば、大目に見てくれる可能性もあるので、ここは本当に勝負どころなのです。

 

世界中から応募して来る何万通もの志望動機書を読んできた審査官が、最後まで関心を持って読んでくれるような文章を意識することも必要ですし、無理して難しい単語をずらり並ぼうとせずに、自分の言葉で簡潔に出願に対する想いを伝えるようにしましょう。 

では、実際にどのように書いていけばいいのか、今日は出願動機書を書くコツについて書かせていただきます。

 

事前準備

コースの特徴を確認

自分がこのコースに相応しいと説得するための文章を作り上げていくので、まずは大学のウェブサイトで希望するコースのカリキュラムを読んで、どのような内容に興味があるか、一旦リストアップしてみましょう。

ここで少しでも意味を理解できない単語やフレーズがあったら、必ず理解できるようにしておきましょう。

 

出願要項を確認

大学によって、ウェブサイトの出願要項のページに志望動機書にこういうことを書いてほしいと書かれているところも多いので、求められている内容を書き忘れないように、把握しておきましょう。

 

 

 

書き始める

盛り込みたい内容を一度全て書いてみる

志望動機書は1回で完成させようとせずに、じっくり時間をかけて仕上げましょう。ほとんどの人は12月ごろに書類を提出し始めるので、余裕を持ってできるだけ早いうちから書き始めてください。

いきなり動機書になるように形から入らずに、志望動機書に盛り込みたい内容を簡単に箇条書きしてみたほうがやりやすいですよ。

 

盛り込んだ方がいい内容

自分のどのような経験、能力、知識がこのコースの学生として相応しいのかを説明

・ここでコース内容についてちゃんと調査し、理解していることをアピール

・コース内容と結びつく経歴(仕事経験など)を持っていることをアピール

 

どのような出来事を経て、このコースを選ぶように発展したのか

・大学院でこの専門的なコースに興味を持った成り行きを書く

・興味を持つようになってからどんな行動をとったのか

・大学で全く違う分野を専攻していた場合は、大学院で今度は違う分野を学ぶ事に決めた理由

 

他の人ではなく私を選ぶべきだと納得させられるユニークさを決める

・最初に自分のユニークさを表す単語を決めて、その単語に対してどんどん説明を加えていくと書きやすい

アピールしたいこと一例:タイムマネージメントが上手、個人での問題解決力が高い、チームワークで発揮できる力がある、リーダーシップがある、コミュニケーション力が高いなど、過去の経験から一番結びつけそうなものを選びましょう。

 

・詳細な事例を取り入れて、自分の良さをアピール

例えば、こういうプロジェクトに参加して、こういう風に努力・工夫し、そしてその行動がこういう風に評価されたなど、高い評価をもらえた事実を細かく説明する

 

学校の外で何をやったのか(コース内容と結びつくもの)

・上で説明したのと同様で、詳しい事例を書く

・影響を受けたメディアや作品を説明する時は、細かく作品名も入れること

 

卒業後にどうなりたいのか、このコースがそれに与えられるメリットは何か

・自分の長期的な目標に対して、このコースで学んだ事がどのような影響を与えられるかを説明

 

コースで特に学びたい・興味を持っている内容とその理由

・このコースならではの特徴をあげて、ここでもウェブサイトに書かれているコースの詳細やカリキュラムをちゃんと読んだことをアピール

・コースを通して、どんなことをやり遂げたいかを説明

 

なぜ自分の国ではなく、イギリス(もしくは大学がある地域)で勉強したいのか

・日本ではなく、イギリスの大学でしか得られない知識や経験を説明する

 

盛り込まない方がいい内容

申請フォームにすでに記入したような基本情報

・大学名や勤めてる企業名、名前などは出願する時に申請フォームに書くので不要

 

日本語の情報サイトにあるようなテンプレートに従わなくていい

・海外の履歴書に決まったテンプレートがないのと同じように、志望動機書もこれっと言う形式はありません。いきなり冒頭にインパクトのある文章を盛り込むのも良いし、自分の良さが一番伝わる文章の構成になれば良いです。

 

「passion」「passionate」を使いすぎない

・情熱を伝えたいのに、何度も同じ言葉を使うと、言葉そのものの効果がなくなります。どうしても「passion」を伝えたい場合は、代わりになる言い方で代用すると良いですよ。

 

 

 

ダブルチェックをしてもらう

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最終版になるまで何回も修正・ダブルチェックを繰り返す

英語のネイティブの人に、不自然なフレーズや単語の使い方を確認してもらい、何度も何度も訂正しましょう。

そしてチェックしてもらう人は一人ではなく、二人の方が意見が偏らないのでベターです。

私は少なくとも「ダブルチェック⇄修正」のやりとりを5回はやりました。

チェックしてくれる人は友達でも構いませんが、しっかりとダメ出ししてくれるような人がいいと思います。大学のネイティブの先生や、添削サービスのプロに頼む手もあります。

 

ちなみにこちらの添削サービスは、48時間以内に返却できたり、 欧米一流大学卒の経験豊富なネイティブ編集者・プロの翻訳家が勤めているので、おすすめです。

ここでアドバイスしたいことは、添削で自分が伝えたいことの意味合いが変わった文章に直された時、とことん「こうではなく、こういう風に言いたい」とためらわずに添削者に伝えた方がいいです。

書類審査合格後にSkype面接がある大学の場合、志望動機書の内容から質問されるので、自分の意思にぴったりな文章に仕上げるようにした方が回答しやすいと思います。

 

注意すること

時間をかけて確認と修正をする

経験豊富な審査官は、時間をかけずに仕上げたものは、一発で見抜く事ができます。ダブルチェックしてもらう前から、何度も自分でも確認と修正を繰り返しましょう。

チェックポイントは「ABCルール」です。

Action:自分がどのような行動を起こしたのか、どんなことを成し遂げたのか、どんなものを読んだのか、実際の経験について書いていること。

Benefit:Actionから学んだことや、達成できたことを書いていること。

Course relevance:Benefitで得たものとコース内容の関連性を書いていること。

→「だからこそ私はこのコースが相応しい」の理由 

 

他の大学に提出するものと混乱しないように

私のように複数の大学に出願する場合、各大学に提出する志望動機書中に間違った大学名やコース名が入っていないか、しつこいぐらい確認した方がいいです。

パソコンに保存するときも、混乱しないように大学別フォルダなどを作って工夫して下さい。

嘘の情報や他人のコピーは絶対にダメ

何度も言いました通り、審査官は何年も数え切れない数の志望動機書を読んできたプロの方ですので、嘘の情報もネットでコピペしてきたものは一発で見抜かれ、その時点でいくら他にスキルがあっても不合格になります。

コンピュータでネットから丸写しした志望動機書を発覚できるシステムを使用している大学も多いらしいです。

 

かと言って、他人が書いた文章を全く参考しちゃいけない訳でもありません。

「best personal statement examples」などで検索して、良さそうな動機書をたくさん読んで、インスピレーションを受けましょう。

構成や、フレーズなどを参考し、どうしてもモデル文を真似したい場合は、そのまま丸写しせずに自分の言葉に変えながら上手く取り入れましょう。

 

インパクトがある・プラスになる情報だけに絞る

だらだらと経験したことをリストアップしたものは、読んだ後に印象に残りません。

特に、他に何人も同じことを書きそうなありきたりな内容は、書いてもプラスになりませんので潔く消しましょう。

 

そして、例えば自分の長所の「good time management」をアピールするのに、「good time management」が何度も出てくるほどしつこく説明する必要はありません。

長所一つに対して証明する事例は一つで十分です。

 

過大賞賛しすぎない

素晴らしい言葉を並べるのではなく、出来事や考えで証明する

自分がこのコースに相応しい理由として以下のような言い方は、十分な理由になりませんので避けた方がいいです。

「ABCルール」にハマる具体的な行動と結果を述べて証明しましょう。

十分な理由にならない例:

・I genuinely believe I’m a highly motivated person

・It has always been my dream to be〜

・I was born to be〜

 

志望動機書を書き終わったら、提出前に最終チェックする注意点についてはこちらの記事をご参照ください:

www.worldwidebear.net

 

英語の論文を書く際に守らなきゃいけない基本のルール:

www.worldwidebear.net

 

英語で論文を書く時にも役に立つおすすめの参考書:

 

 

おわりに

以上が、私を書類審査合格まで導いた志望動機書の書き方を紹介しました。

この記事は私が下記のサイトを参考した時に書いたメモを、改めて整理したものになりますが、他にも出願に関する役に立つ情報がたくさん載っているので、興味がある方はぜひ参考してみて下さい。

www.which.co.uk

 

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